2004年度 栃木県教育委員会交渉
 
交渉事項
1.一人一人の子どもに行きとどいた教育を行うために
(1)学級定数の改善と教職員定数増
@30人学級(障害児学級6人)を実現して,教職員の定数を増やすこと。文部科学省等に、学級定数の改善を要請すること。
A中学校2年生,小学校1年生の少人数学級を段階的に実現すること
B障害に応じた学級の開設を積極的に行うこと。特別支援教育の実施にあたっては、学校や教職員の意見を反映させること。
   
(2)教育条件の改善と民主的な学校運営
@憲法や教育基本法,子どもの権利条約を生かし,学校や教職員の創意に基づく教育活動が行えるような諸条件の整備を行うこと。
A管理職に対し,民主的な学校運営を行うよう指導を強めること。教頭にも積極的に授業を行うよう指導すること。子どもの意見表明権を尊重した学校づくりを推進すること。   

B国旗,国歌の扱いについては,子どもや教職員,保護者などの「内心・表現の自由」を保障すること.
C研究指定校を廃止すること。市町村教委にも廃止を働きかけること。
Dどの学校にも専任の司書教諭を配置すること。
E部活動指導での外部コーチを増やすこと。
F「支援」教員の配置目的を,児童生徒指導等,学校の要望に基づいたものとすること。残存する同和対策的事業に教職員の参加を命じさせないよう,市町村教委に働きかけること。
G文部科学省体育局長による『学校環境衛生の基準』を満たす教室環境にすること。クーラー設置を財務省等にも要請すること。
H学校カウンセラーを全校に配置すること。
IPTA等の社会教育団体の活動については、『管理運営問答集 第14集』の趣旨に則った運用を行い、校務分掌等で担当を命じないことを管理職に徹底させること。PTAの活動について,干渉や介入を行わないことも徹底させること。 
J「人事考課制度」の導入を行わないこと。「有識者会議」に教職員,職員団体の意見を反映させるととともに,「ユネスコ教員の地位に関する勧告」等を十分に考慮すること。
K10年目研修に参加する教員に対し校務分掌等の軽減を図るとともに、評価については基準を明らかにして本人の納得が得られるようなものにすること。
L初任者研修での「拠点校方式」について、実施方法の周知徹底を図ることと効果的な研修となるよう現場の意向も尊重すること。
M自宅研修の扱いについては、教職員の意欲を削ぐような運用を行わないこと。
N「心のノート」の使用は学校,教職員の判断に任せること。
 
2.人事異動に関して
(1)公平な昇格を行うこと。
@2級上位への昇格を今後も行わないこと。
A憲法,教育基本法,子どもの権利条約,労働諸法規に精通し,教職員の自発性や創造性を重視できる人物を管理職に登用すること。
B管理職試験,採用試験の問題を公表すること。試験結果(得点も含む)についても本人に開示すること。 
C客観的な基準に基づく事務長,主査への昇格を行うこと。その後の昇格についても,客観的な基準で行うこと。
D教育委員会事務局出身者,職員団体専従者などに対して,公平かつ民主的な昇格を行うこと。
E臨時採用経験者に対して、1次試験の一般・教職教養、教科専門科目の受験を免除するなど、経験を重視した試験を行うこと。
(2)本人の希望と合意に基づく人事異動を行うこと。
@人事異動調書記載事項だけでなく,本人の希望などについて,綿密なヒヤリングをこれまで以上に行うこと。また、転任校を本人に内々示の段階で明らかにすること。
A本人や学校の教育活動を重視し,機械的な勤務年数による異動を避けること。
B各学校の男女のバランスや年齢構成の適正化を図ること。
C中堅教員がその能力を十分に発揮して,勤務校の教育効果を向上できるような人事を行うこと。
 
3.賃金・諸手当を改善。
(1)生活改善ができる賃金にすること。 
@賃下げを行わないこと。高齢者に対する昇給を改善すること。そのために,人事委員会等の関係機関に強く要請すること。
A一定の条件を満たした教諭に3級へのワタリを行うこと。
B勤勉手当の役職段階別傾斜配分をやめ,すべての教職員の支給額を平等に引き上げること。
C 「成績主義」の導入を絶対に行わないこと。
 
(2)諸手当を改善すること。
@給特法が認めていない時間外勤務が放置されている現状から,教職調整額を大幅に引き上げること。給特法に基づかない時間外勤務には労働基準法第37条に基づく時間外勤務手当を支給すること
A教員特別手当及び扶養手当を大幅に引き上げること。
B通勤手当は交通用具も算定に含め,休日の部活動指導にも支給すること。
C「部活動指導手当」を大幅に増額すること。支給条件を緩和すること。
D「主任手当」,「管理職手当」の支給をやめること。保健主事への支給も,文部科学省等へ求めないこと。「管理職手当」の支給について,公平性を確保すること。
E休業日に行われる部活動の大会に対する割振りを規則どおりに、また計画的に行わせること
F事務職員等の時間外勤務については、「36協定」を締結すること。
 
4.労働諸法規を遵守した勤務条件の実現。
(1)長時間過密労働をなくし,教職員の健康を保持すること。  
@休憩時間には,絶対に働かせないこと。管理職に対し労働基準法第34条、第119条の趣旨を徹底させること。休憩時間,休息時間を分割させないこと。このために、勤務時間の割り振りについて、教職員の合意を得て決定させるよう管理職を指導すること。
A給特法に基づかない一切の時間外勤務を行わせないこと。給特法に基づく時間外勤務には,必ず勤務の振り替えを行うよう,管理職への指導を徹底させること。
B管理職者に職員の勤務時間管理を行わせること。
C修学旅行等の宿泊行事には,9時間勤務を上限とせず,実際に拘束されている時間を時間外勤務として,管理職者に命令させること。時間外勤務について、代休を保障すること。
D人事委員会の勧告を踏まえ、年次有給休暇の取得を促進させること。理由を聞いたりして,干渉を行わないよう管理職に徹底させること。取得状況を調査し公表すること。
E病気を理由に休むことを申し出たときは,教職員の健康管理の面からも傷病休暇として扱うこと。女性教職員の生理休暇取得を促進させること。
F学校保健法の規定どおりに、職員の健康診断を6月末日までに行わせるよう,市町村教委へ指導を徹底すること。
G労働安全衛生法の適用を宇都宮市以外の市町村教委に強く働きかけること。労安法の定める職場環境にするよう市町村教委に働きかけること。
Hリフレッシュ休暇を新設すること。また,教職員の福利厚生を充実させること。共済組合の宿泊施設利用券の校長承認印を不用とすること。
 
4 その他
 ・管理職に対し、私たちに対する不当労働行為を行わないよう徹底させること。 
 ・交渉時間を延長すること。
 

                                        2004年4月15日

栃木県人事委員会 様

                     
               教職員の給与及び労働条件等に関わる要求書

 教職員の勤務条件改善に対するご尽力に敬意を表します。
 私たちの給与は5年連続で引き下げられてきました。多くの教職員はそんな条件でも、貴委員会の「民間の厳しい状況を慮りながら、県民の期待に応えられるよう精勤することを期待する」との「要請」を真摯に受け止め、勤務に励んできました。
 しかし、今年は大企業を中心に業績が「改善」しました。ベースアップを組合が断念しつつも、一時金は大幅に増額されることが報道されています。私たちが行ったアンケートでは、1万円以上の賃上げを望む声が多数でしたが、この金額は今年は何とかこれだけは上げてほしい、という切実な願いです。
 また今年度から、国立大学が独立行政法人化したことに伴い、教職員の給与表は各都道府県ごとに作成されることになりました。この行方について、教職員は注目しています。人事委員会の勧告を尊重せず、知事や議会が一方的に賃下げを行う自治体の存在を考えたとき、私たちの生活はどうなるか、不安も高まっています。
 昨年度も要請しましたが、学校での違法な勤務実態が常態化しています。無休の休憩時間に行事や子どもへの指導を行わせたり、給特法で認められない時間外勤務が横行し、月100時間にも達する教員もいます。勧告の「公務運営に関する課題」で「A計画的な年次休暇の取得」など、管理職(地教委、校長・教頭)の頭にはまるでないかのようです。
 こうした状態を放置することはできません。貴委員会として、教育現場に対しても強力な指導を行うよう強く求めます。
 下記の内容について実現してくださるよう強く要求します。

                           記

1 すべての教職員の賃金を1万円以上引き上げること。一時金については、5ヶ月分
  を支給すること。 
2 給与表の作成にあたっては、これまでの給与表を土台としつつ、教職員の不利益と
  なるような変更を行わないこと。
3 教職員の勤務実態を調査し、現行の法制度との矛盾を解決すること。
4 「公務運営の課題」に示された有給休暇取得の推進などの内容を教職員にも徹底さ
  せること。
5 労働基準法第15条に示された「労働条件の明示」を行うよう、県教委に徹底させる
  こと。
6 「成績主義」の導入を行わないこと。
                                              以  上




                                          2004年8月25日

栃木県人事委員会 様

                             栃木県労働組合総連合議長                      

                             全栃木教職員組合委員長 


            職員の給与及び労働条件等に関わる要求書

 職員の勤務条件改善に対するご尽力に敬意を表します。
 8月6日、人事院は国家公務員の給与等の勧告と報告を行いました。内容は、@月例給の改定見送り、A一時金支給月数も変更せず、B寒冷地手当支給地の「見直し」、C教育職俸給表(義務制及び高校教員)の廃止というものでした。
 報告では、「給与構造の基本的見直し」として、「職務・職責を重視し、実績を的確に反映する給与制度への転換」を掲げ、@全国共通俸給表の水準引き下げ、上限20%程度の地域手当を検討、A俸給表構造の見直し(級の新設、統合による級構成の再編、昇給カーブのフラット化)、B査定昇給の導入、枠外昇給の廃止、C勤勉手当への実績反映の拡大、などを指摘しました。
 過去5年間の年収減、そして今年の寒冷地手当「見直し」、さらには政府の「公務員制度改革」に合致するような「給与構造見直し」は、公務員の労働基本権制約の代償措置として役割や、政府から独立した「第三者機関」としての人事院の役割を、自ら放棄したものとして容認することができません。
ところで、全労連・公務労組連絡会・国民春闘共闘は、すべての労働者・国民の生活を守るために、官民の分断を許さず「マイナス勧告阻止、最低賃金ゼロ答申反対」を共通の課題にしてたたかいを構築してきました。栃木県労連も地域での官民共同して、地域最低賃金改善に取り組み、栃木地方最低賃金審議会は、人事院勧告と同じ8月6日、使用者委員も含めて時給1円の賃上げを答申しました。
 全栃木教職員組合は、4月15日に「教職員の給与及び労働条件等に関わる要求書」をすでに提出しています。今回の要求書については、先に示した官民共同の運動も踏まえ、また寒冷地手当支給の「見直し」等、地域経済に与える影響も小さくないことから、栃木県労働組合総連合と連名で以下の項目について要求します。

                          記

1 寒冷地手当の支給については、これまでの支給経緯や勤務地の実態を踏まえ、県人事委員会としての支
給事務所指定や経過措置等の配慮を行うこと。
2 地域別給与の導入や査定昇給など「給料表構造の見直し」を行わないこと。
3 学校における休憩・休息時間の確保と労働安全衛生法に基づく勤務条件の改善など、具体的な勧告を行う
こと。市町村教委に対し、労安法に基づく安全衛生規程を作成するよう指導すること。 
4 職場と家庭の両立支援について、職員の実態を踏まえて、制度の拡充に向けた勧告を行うこと。
                                                           以  上




                                                       2005年6月10日

栃木県人事委員会 様

                                        全栃木教職員組合委員長  

                                        全栃木教職員組合県立学校支部長 

                教職員の給与及び労働条件等に関わる要求書

 教職員の勤務条件改善に対するご尽力に敬意を表します。
 学校は長時間勤務で教職員は疲れきっています。給食のない高校では、休憩時間である昼食休憩の時間まで生徒の相談に応じたりして、休む暇もなく働き続けています。義務制の学校も休憩時間や休息時間が分割され、出勤から退勤まで働き続け、場合によっては持ち帰り残業と、本当に多忙な日々を強いられています。精神的な疾患で休職に追い込まれる教職員数の増加し続けていることは、この困難さの証明でもあります。私たちはこの問題の解決を人事委員会に対して、これまでも訴えてきましたが、残念ながら今まで実効ある措置が取られていません。
 こんな状況でも子どもたちのために努力をしている教職員に対し、人事院が示した「給与構造の見直し」や教職員評価による査定昇給等の実施、さらには退職手当の引き下げなどは断じて容認できるものではありません。このような労働条件の切り下げは、教育基本法第6条「教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない。」の規定を根本から否定するものです。
 また、各県独自の教職員給与表の作成について、私たちは公務労組連絡会として全人連が標準的な教職員給与表を作成するよう一貫して求めてきました。人確法制定時の教職員給与の優位性を、この給与表作成によって実現されるべきもの、と考えます。
貴委員会が私たちの生活や労働実態に目を向け、その改善に向けて努力されることと、下記の事がらについて実現してくださるよう強く要求します。

                                   記

1 教職員の賃金を1万6000円以上引き上げること。一時金については、5ヶ月分を支給すること。 
2 給与表の作成にあたっては、これまでの給与表を土台としつつ、人確法制定時の優位性を確保すること。
3 教職員の勤務実態を調査し、現行の法制度との矛盾を解決すること。特に県立学校について、勤務実態を  調査し、違法状態については改善措置を講じさせること。
4 「公務運営の課題」に示された有給休暇取得の推進などの内容を教職員にも徹底させること。
5 労働基準法第15条に示された「労働条件の明示」を行うよう、県教委に徹底させること。
6 「給与構造の見直し」、「成績主義」(査定昇給)の導入を行わないこと。
                                                           以  上



                                                        2005年9月27日

栃木県人事委員会 様

                                           栃木県労働組合総連合議長 


                                           全栃木教職員組合委員長 


                                           全栃木教職員組合県立学校支部長 


            職員の給与及び労働条件等に関わる要求書

 職員の勤務条件改善に対するご尽力に敬意を表します。
 人事院は8月15日、0.3%月例給引き下げ、配偶者にかかわる扶養手当の500円減額、期末・勤勉手当の0.05月の引き上げ、及び「給与構造の改革」を求める勧告と報告を行いました。この勧告を踏まえ、全国人事委員会連合会から委託された財団法人日本人事行政研究所は「参考となる給料表」を作成し、9月5日にこの給与表は全日本教職員組合にも提示されました。これらの勧告及び給与表は、0.05月の一時金の増額を勧告しているとはいえ、月例給の引き下げや扶養手当の減額、「不利益不遡及の原則」を再度踏みにじる内容になっており、私たちの生活をさらに苦しめるもので、断じて容認できるものではありません。また、「給与構造の改革」は職員の賃金を地域、役職、評価で差別するもので、この導入に対しては昨年も強く反対しました。
 私たちの勤務条件については、教育基本法第6条でも「法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は尊重され、その待遇の適正が期せられなければならない」と定めています。ここ数年間の賃下げに「給与構造の改革」、退職手当の減額など、とてもこの条文の趣旨が生かされているとは思えません。栃木県の教育を発展させる観点からも、教職員の勤務条件の改善こそが行われるべきです。
 全栃木教職員組合は6月10日に「教職員の給与及び労働条件等に関わる要求書」を提出しました。この要求書を踏まえた上で、下記について要求します。

                               記

1 月例給の賃下げや扶養手当の減額を行わないこと。「不利益不遡及の原則」を守ること。
2 地域別の給与や地域手当の支給、昇給カーブのフラット化、査定昇給などの「給与構造の改革」を行わな   いこと。
3 県立学校の勤務実態調査を行い、違法な勤務実態、長時間過密労働を是正させること。
4 市町村立学校に勤務する教職員の休憩・休息時間の確保、長時間過密労働の是正、労働安全衛生法に   基づく勤務条件の改善など、具体的な勧告を行うこと。市町村教委に対し、労安法に基づく安全衛生規程を  作成するよう強く働きかけること。 
5 人事委員会の会議記録については、具体的な発言を記載すること。                                                                                 以  上



20年目研修参加者アンケート結果


10年目研修参加者アンケート結果