健康で働き続けたい・・・ 
 

 心を病んでいる栃木の教職員
下のグラフは、06年度関東各都県及び政令市の病気休職者数・精神疾患者数を表したものと、過去6年間栃木県の病気休職者数と精神疾患者数の変化を示したものです。
 この問題は交渉でも取り上げていますが、県教委は個人的な問題として捉えるだけで、せいぜい相談窓口を増やしている程度にすぎません。
 「職員団体」の組織率は圧倒的に高い栃木県。なのにどうして教職員の心の健康を守ることができないのでしょうか?






知ってますか?労働安全衛生法

第一条(目的) この法律は、労働基準法と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。

 これが労働安全衛生法です。この法律を具体的に学校に適用するために、県立学校では栃木県立学校職員安全衛生管理規程、宇都宮市では宇都宮市立学校職員安全衛生管理規程が定められています。
 しかし、宇都宮市以外の市町村はこの規程を定めていないので、当然適用されるべき法律が、公の機関で適用されないという異常な状態が続いているのです。

 私たちは、宇都宮市以外の議会に対して、労働安全衛生法を適用するよう陳情を提出しました。



公立小中学校教職員に労働安全衛生法を適用することを求める陳情

1 請願の要旨
  公立小中学校の教職員に労働安全衛生法を適用してください。

2 請願の理由
  労働安全衛生法は「労働基準法と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的」として制定され、多くの市町村が職員に対してこの法律を適用するために「安全衛生管理規程」を定めています。
  しかし、公立学校の教職員については、学校保健法が適用されている理由からか、この法律の適用がなされてきませんでした。2000年7月に県内ではようやく宇都宮市が「宇都宮市立学校職員安全衛生管理規程」を定めましたが、他の市町村では未だに定められていません。
  1995年度、当時の文部省、自治省と財団法人地方公務員安全衛生推進協会が共同で 「公立学校における職員の安全衛生管理に関する研究会報告書」をまとめました。そのなかで、
 ・公立学校職員の安全対策は、事業者たる地方公共団体の基本的な責務。
 ・県費負担教職員を含めた市町村立学校職員の安全衛生対策は、学校の設置者である市   町村の所管であること。
 ・公立学校職員の勤務条件について、人事委員会・首長は労働基準監督機関として公立学  校職員の安全衛生管理に関して指導力を発揮することが期待されていること。
などとし、公立学校職員に対する地方公共団体の責任を明確にしたのです。
 教職員も「健康で安全に働きたい」と思っています。安全で快適な職場環境のもと、健康で働いてこそ、日々の教育活動も創造的で充実したものになるはずです。また、職員室等でのVDT作業に対しても、疲労を蓄積させないための施策も急務です。
 自治体と教育委員会、そして教職員が一体となって、教職員の安全と健康の増進を図るために、基議会がこの請願を採択され、安全衛生管理規程の策定にお力を貸してくださるようお願いします。


この陳情に対する市町村議会の審議結果です。
採択 栃木市  黒磯市(9/28)
石橋町 西方町 西那須野町 壬生町 野木町  大平町(9/24)
不採択 矢板市 鹿沼市 小山市(9/24) ※日光市(9/27)
烏山町 益子町 高根沢町
  ※日光市は陳情を不採択としましたが、市職員の安全衛生管理規程を教職員にも適用することとしま
した。実質的には、この陳情によって、労安法を適用することになったのです。
 
  *栃木市の「陳情の審議結果について(通知)」はこちらです。

 不採択とした議会は、「学校保健法が適用されているから、労働安全衛生法の適用は必要としない」(矢板市など)ことを理由にしています。



労働安全衛生法を学校職員に適用すると・・・

校長の責務(県立学校第2条)
県立学校の長(以下「校長」という。)は、職員の安全の確保及び健康の保持増進に努めなければならない
職員の責務(県立学校第3条)
・職員は、自己の健康の保持増進及び労働の安全に努めなければならない。
・職員は、校長その他職員の安全及び衛生の管理に携わる者による安全及び衛生に関す
 る指示又は指導を受けたときは、当該指示又は指導を誠実に守らなければならない。

安全衛生管理体制(県立学校職員安全衛生管理規程から)
〜教育委員会に置かれる〜
総括安全衛生管理者(=教育次長)が、以下を総括管理する。
 ・職員の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること。
 ・職員の安全又は衛生のための教育の実施に関すること。
 ・健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置管理に関すること。
 ・労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
 ・前各号に掲げるもののほか、職員の安全及び衛生に関すること。

〜学校に置かれる〜
安全衛生管理者=校長
 ・安全衛生管理者は、その所属の衛生管理者を指揮し、当該県立学校における安全衛生管
  理事項を総括管理する。
衛生管理者=学校での有資格者は、養護教諭または保健体育科教諭
 ・衛生管理者は、安全衛生管理者の指揮を受け、安全衛生管理事項のうち衛生に関する事
  項に係る職務を行う。
 ・衛生管理者は、職員の執務場所を巡視し、衛生状態に有害のおそれがあるときは、直
  ちに
職員の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
 ・(職場環境の整備)
  快適な職場環境の形成を図るため、職員の執務場所について、その執務内容等に応じ、通
  路、床面、階段等の保全並びに換気、採光、照明、保温、防湿、休養、避難及び清潔に必要
  な措置その他職員の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならな
  い。
 ・有害なガス、鉛、粉じん、放射線等の有害物質を取り扱う県立学校の衛生管理者は、その
  危険から職員を保護するため必要な措置を講じなければならない。 

勤務校では、誰が衛生管理者になっているか、明確になっていますか?
この職務を行えるような、校務分掌等の配慮がなされていますか?
巡視の回数はどれくらいですか?

衛生担当者
 ・衛生管理者を補助するために置かれる。
学校給食安全衛生担当者等
産業医又は職員健康管理医
 ・職員の健康の保持増進を図ることを目的。
 ・次に掲げる事項のうち医学に関する専門的知識を必要とするものを行う。
  1職員の健康管理に関すること。
  2衛生教育その他職員の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
  3職員の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。
 ・産業医等は、上に規定する事項について、総括安全衛生管理者若しくは安全衛生管理
  者に対して勧告し、又は衛生管理者に対して指導し、若しくは助言することができる

 ・産業医等は、職員の執務場所を巡視し、執務状況又は衛生状態に有害のおそれがあると
  きは、直ちにその旨を安全衛生管理者に報告するとともに、職員の健康障害を防止する
  ため必要な措置を講じなければならない

作業主任者
 ・作業主任者は、県立学校(工業科等)における危険防止に関する事項に係る職務を行う。


安全衛生委員会
〜教育委員会に置かれる〜
総括安全衛生委員会
以下の項目について、調査、審議する。
 1 職員の危険及び健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること。
 2 職員の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること。
 3 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
 4 前三号に掲げるもののほか、職員の危険及び健康障害の防止並びに健康の保持増進に
   関すること。

総括安全衛生委員会の構成
使 用 者 側 労 働 者 側
・総括安全衛生管理者
・総務課長
・施設課長
・教職員課長
・健康福利課長
・安全衛生管理者のうちから総括安全衛生管理者が選任する者=1名
職員で安全又は衛生に関する経験を有するもののうちから職員の労働組合の推薦に基づき総括安全衛生管理者が選任した者=6名
会議の開催要件
一 委員長が必要と認めたとき。
二 委員の三分の一以上から会議の目的たる事項を示して請求があったとき。

委員を労働組合から半数選出できるので、労働組合の取り組み次第で、安全衛生委員会の開催やその審議を充実したものにできるのです。


〜学校に置かれる〜
安全衛生委員会
 以下の事項を調査審議する。
 1 所属の職員の危険及び健康障害を防止するための対策に関すること。
 2 所属の職員の健康の保持増進を図るための対策に関すること。
 3 当該県立学校に係る労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
 4 前三号に掲げるもののほか、所属の職員の危険及び健康障害の防止並びに健康の保持
   増進に関すること。

安全衛生委員会の構成
使 用 者 側 労 働 者 側
・安全衛生管理者=委員長
・衛生管理者
・衛生担当者
・産業医等
(・作業主任者)
所属の職員で衛生に関する経験を有するもののうちから職員の労働組合(分会)の推薦に基づき安全衛生管理者が選任した者=委員長以外の使用者側委員と同数
開催等については、総括安全衛生委員会と同じ。